おこづかい基礎編 ② おこづかい帳の使い方 

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子どもの自律力を育てるには「おこづかい」が大きな意味を持ちます。
おこづかいの与え方①では、おこづかいを無駄遣いのお金にしない与え方のルールをご説明しました。
今回は、より具体的な方法をご紹介。
まずは3つのアイテムを準備することからスタートです。

3つの必須アイテム

 まずは、前回(おこづかいの与え方①)でご説明した「おこづかいの意味」についておさらいからはじめましょう。
 おこづかいを与える目的は、単にお金のやりくりを身につけさせることではありません。早い時期から自分のライフプランを考え、夢に向かって前向きに行動する「自律心」を育てることが目的です。お金は、将来の夢を実現するための有力な手段のひとつ。今回ご紹介するおこづかい帳に、毎月の残高を記入し確認する欄を設けてあるのも、お金というものを通して夢の実現過程を確認し、自律心を持って生活しているかどうかを自ら見直せるようにするためなのです。
 それでは、事前に準備する3つのアイテムをご紹介します。

① おこづかい帳
 いつ、何を買ったのかを記録させましょう。そして、、この記録を月末に報告させます。これが月末の決算にあたり、子どもも自分の1か月の行動を振り返り、翌月以降の行動改善につながります。市販のおこづかい帳を使う場合は、B5サイズ以上の大きなタイプを選ぶとよいでしょう。書きやすく、計算ミスも防げます。

② 子ども名義の口座
 おこづかい専用口座を開設すると便利です。毎月初めと月末に貯金させることになるので、口座の残高は「自分のおこづかい残高の合計」だと一目でわかるよう、他のお金とは区別してください。
 新しく口座を開設するときは、ネット銀行の利用またはネットバンキングの同時設定をお勧めします。時間的余裕があるようでしたら、自宅の最寄りの銀行で子どもと一緒に口座開設の手続きからしたいところです。ATMはお金が自動的に出てくる機械ではなく、銀行というしくみがあることを伝えられるといいですね。

③ お財布、または適当な入れ物
 できればお財布よりも貯金箱や蓋つきの空き缶・空き瓶などに入れて、家出の保管場所を決めるとよいでしょう。財布に入れたままだと、おまちゃや教科書に紛れて、なくしてしまうことがあります。また、何かを」買いに行くときは、必要な額だけを財布にれる習慣を身に着けるようにしましょう。
 

準備が整ったらルールを決めます。基本的には親が設定しますが、一方的に押し付けるのではなく、子どもの声にも耳を傾けるようにしてください。また、「あなたを信頼しているから任せるのよ」ということをしっかり伝えましょう。これは、おこづかいを与えるときの大切なポイントです。

「収入」と「支出」は分けて、貯金残高も記入

「毎月1日支給、月末決算」とすると、子どもには1か月の区切りがわかりやすいでしょう。また、市販のおこづかい帳は「収入」と「支出」を時系列で記入していく形式なので、自分のお金の使い方がつかめません。お金の管理には「収入」と「支出」をしっかり区別して把握することが必要です。そのためには、見開きの左ページを「収入」、右ページを「支出」と分けて使います。月末の決算では「収入=左ページ」と「支出=右ページ」の合計額が同じになっているかどうかのチェックをさせます。貯金も「貯めるために使ったお金」と考えるため、収入と支出が合うことになるのです。

 さらに、支出欄の下に「貯金」「文房具」「おもちゃ」「お菓子」など、費目ごとの集計欄を作ります。110円のお菓子を1個買うときはそれほどお金を使ったように感じなくても、集計していると550円も使っていた(計5個分)と気づかせることが大切なのです。また、毎月の残高がわかるように、収入欄の下には貯金残高の記入欄を必ず作るようにしましょう。

失敗から学ばせる

 我が家では、映画を見に行くときの代金を、一人ひとりのおこづかいから支払うようにしていました。まだおこづかい制度を始めたばかりの頃、家族で一緒に映画へ行く約束をしていました。ところが、封切り間近になって、長女が「行かない」と言い出しました。残りのおこづかいが映画代に足りなくなっていたのです。「そう、残念ね」と私は受け流しました。みんなで約束していたことなのだから、きっと助けてもらえると思っていたのでしょう。意外な私の返答に長女はショックを受けていました。「おこづかいを計画的に使わなかったから、自分だけが映画に行けないかもしれない」と、身をもって自分の失敗を知らされたのです。

 そのとき、足りない額を援助するのは簡単なことですが、そうすると子どもには「足りなくなっても助けてもらえる」という甘えが生じます。だからこそ、お金の援助は控えることが大切なのです。その代わり、私は別の援助をしました。映画は封切り前だったので、「前売り券なら買えるね」という助言です。最初から「それを買うと、お金が足りなくなるよ」と口を出したり、「今回だけよ」と余分なお金をあたることは、結局、子どもが自分で考えて成長するチャンスを奪うことになります。

「失敗は成功のもと」と言うように、人は失敗したときにこそ、たくさんのことを学びます。それに、失敗は悪いことではありません。大切なのは「失敗しないこと」ではなく、「失敗しても、その後にどうう対処できるか」なのです。例えば、学校テストは良い点数を取るのが目的ではなく、理解できていないことろをチェックするためにあるのです。点数が悪かったとしても、きちんと復習し同じ失敗を繰り返さないようにすることが大切なのと同じですね。

 おこづかいをやりくりしていくと、論理的な思考力や自律力が身についてきます。おこづかい帳の記録は、語彙力や計算力・予測力(予算)・分析力(決算)の練習にも役立ちます。おこづかいは、家庭でできる素晴らしい総合学習の教材と言えるでしょう。ただし、

親が細かい口出しをせず、子どもの失敗を恐れないこと
その失敗のしりぬぐいを安易に行わないこと

この2点に気をつけてこそ、その効果が望めるのです。

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